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葵堂鍼灸院は東洋思想に基づいた治療と西洋医学の実証主義をともに重んじます。

東洋医学についてHEADLINE

陰陽五行から治療法を導き出す医学

(東洋医学にはチベット医学、ユナニ医学、アーユルベーダ、漢方など様々ありますが、現代日本で東洋医学と言えば一般的に漢方が主流であると考えます。ここで東洋医学と書かれている事柄は漢方であるとお考えいただきお読みください。)

現在の日本をはじめ諸外国での医療とは一般的に西洋医学が主流です。西洋医学はヒポクラテスにその源流を見出すことができます。実証主義による物質の変化に主眼を置いた医学で、その実効性・有効性は周知のとおりです。
一方で明治維新以降国策として西洋医学を医学の中心に据えてきた日本ですが、はるか以前の遣隋使の時代より現在に至るまで根強く活動を続けているのが漢医学、いわゆる漢方です。漢方といえば漢方薬という印象ですが、これは今日の中国にあたる場所に存在した医学における「漢」の国の方法という意味です。つまり漢方の意味の中には湯液(とうえき)という名での漢方薬があり、そして同時に鍼灸があります。そしてそのどちらも「易(えき)」という哲学にその基盤を求めます。
「易」とは易経という書物に書かれていますが、この本の題名を英訳すると「THE BOOK OF CHANGE」
つまり変化の書となります。つまり「易」とは森羅万象の移りゆく変化の過程を体系化し理論に昇華させた哲学と言えます。「易」とは非常に幅広く深淵な意味を持つものですが、このwebを読むため本当に大雑把に意味をまとめてみますと、「自然は変化する」「人間も自然の一部である」「故に人間も自然同様に変化する」と成ります。ここから逆説的に人間に起こる身体の不調を自然現象に例え原因や解決方法を探る事ができます。これが鍼灸を含めた漢方の基本構想なのです。
更に「易経」の中の陰陽思想に五行思想が加わりました。五行思想とは世界は木・火・土・金・水の5つの働きから構成されているとする思想です。物事の表裏である陰陽にこの五行を組み込んではじめて現在に至る漢方医学が成立し、陰陽五行思想を身体に適用するようになります。概念的でやや理解しにくいかもしれませんので一つ例を挙げたいと思います。
『家の中で木を燃やし火を焚いたので家の中は暖かくなったが、火が強すぎて天井が焦げた。』この現象を身体に当てはめてみますと『家(身体の中)で木(心配事など)の火(怒りなど)が強すぎると天井(上半身)に困った症状が現れる』と成ります。ならば火に水をかけるか、木を減らすか、天井に煙突を作るなど様々な解決策があります。その解決策の中でその時の身体の状況や症状に最も都合の良い方策を見つけて対処するのが漢方であり、鍼灸なのです。つまりその方策として身体のツボ(経穴:けいけつ)に鍼や灸をします。身体には「気」が絶え間なく流れているとされ、、きれいに流れているうちは良いのですが、滞ったり(熱気が天井に集まりすぎた)偏った(火力が強すぎた)りすると身体に不調が現れます。その滞りを経穴の働きで解決していきます。ではその経穴とは何か。これは古代からの人々の経験の積み上げです。どこか不調がある時に身体のどこかを抑えると不調が和らぐなどの経験を集積し文言として伝承されてきたものです。そして経穴の働きを陰陽五行に適用し、経穴は純粋な経験だけの状態から意味を持ち始めました。そして更に理論を構築して実証し現代に至ります。なので一般にこの症状にはこのツボなどという定説のようなものもありますが、本来は身体の状況・タイミングによっては全く違う方法が最善である場合も当然ながらあります。よって東洋医学(漢方:鍼灸・湯液)とは各人各人陰陽五行論によって導き出されるオーダーメイド治療なのです。