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円形脱毛症のヘアケアについての内容です。

健康な頭皮は皮膚常在菌のバランスが整っている状態であると考え、頭皮の洗いすぎは皮膚常在菌叢の偏りを招く懸念があります。

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ERVICE&PRODUCTSEWS&COMPANYRECRUITNTAC 第7章 円形脱毛症のヘアケア
円形脱毛症罹患の有無に問わず頭皮を清潔に保つ事こそが髪の毛の健康に役立つとされている風潮がありますが、筆者はこの考え方に賛成していません。現在頭皮を清潔に保つ事は頭皮の皮脂をよく落とす事と言い換える事ができるくらいに洗浄力の強い様々なシャンプー等が販売されています。では悪役とされてしまっている皮脂について少し考察してみたいと思います。まずは皮脂の役割とは何なのでしょうか。皮脂は本来頭皮と毛髪を乾燥などの刺激から保護する保護膜の役割を担っていると考えています。その保護膜を洗い流してしまうと身体としては保護されなくなる為、急きょ新しい保護膜になる皮脂を分泌するように働き始めます。これは筆者の手元に明確なデータがあるわけではないのですが洗い落としては分泌し、分泌しては洗い落としを繰り返していくうちに皮脂腺の機能が亢進して皮脂の分泌が徐々に増えてくる可能性を考えています。将来的に皮脂の分泌が極端に増えた場合は脂漏性脱毛などの新たな症状を作り出していく事に繋がりかねません。また、皮脂が分泌される際に働く神経は交感神経です。交感神経に指令が下ると皮下にある皮脂腺を刺激して皮脂が分泌されます。その際に交感神経は周囲の毛細血管にも刺激を与え、血管壁を収縮させる性質があります。血管壁が収縮は血管の内径が狭まる事であり血流の低下と言い換えられます。つまり頭皮を洗浄すればするほど将来的に皮脂の分泌が多くなる可能性が高まり、尚且つ頭皮の血流も同時に悪化する事になります。結果としては現代でいうところの頭皮の清潔さは全く必要性を欠く概念であると言えます。では、皮脂は本当に頭皮に対して悪影響を及ぼさないか考察してみましょう。現在一般に言われていることに皮脂の中には男性ホルモンであり髪の毛の成長を阻害する5αDHTが含まれており、毛根の成長に悪影響を及ぼすとされています。そこでこの5αDHTを考える際に参考になるものが男性型脱毛症の治療薬であるフィナステリド(商品名プロペシア)です。{本来男性型脱毛症と円形脱毛症は全く別の疾患ですが、ここでは皮脂が髪の毛に与える影響を考える際の参考に取り上げてみたいと思います}フィナステリドは経口薬で本来男性の前立腺治療に使われるものでした。経口薬なので口から飲み、体内に吸収されたのち男性ホルモン(テストステロン)が5αDHTに変様する化学変化を抑制する働きをします(詳細はwikipedia等を参照の事)。結果として体内の5αDHTが減少し、必然的に血流などを介して毛根に到達する5αDHTを減少させる事で男性型脱毛症を改善させます。皮脂も血液から作られますが皮脂を作る際の材料となる血液の中の男性ホルモンを減少させることによって男性ホルモン含有の少ない皮脂を生成すると考えます。5αDHTの少ない、いわば安全性の高い皮脂の分泌により発毛や育毛を促進させるのがフィナステリドの効果であると筆者は解釈しています。フィナステリドの目指す目標は血液中の男性ホルモン抑制であって一度体外に分泌された皮脂が毛根に悪影響を及ぼす事を防止する訳ではないと考えます。もし皮脂に含まれる5αDHTを抑制する事が重要であれば、男性型脱毛症の治療薬としてのフィナステリドは塗り薬の状態が最も目的に適した形状ではないかと考えます。それが経口薬であるという事実は頭皮に分泌された皮脂はホルモン面で髪の毛の成長に影響を及ぼさない事を示していると言えるのではないでしょうか。
では皮脂に関する事柄で他に言われている事では皮脂が毛穴を塞ぎ皮膚呼吸出来なくなるといったものもあります。この事について考えてみる際に実際に皮膚呼吸という生理現象が存在するのか、また毛根は皮膚呼吸しているのかどうかを確かめる必要があります。インターネットなどで皮膚呼吸を検索をしてみると検索結果としてすぐに出てきますが皮膚呼吸というものは現在あまり根拠のない説であるようです。もし本当に毛根が皮膚呼吸を必要としているのであれば洗髪回数が少なく頭皮が汚れている人ほど薄毛である筈なのですが世の中を見渡すとそうとは言えません。この事から毛根はあくまでも血液から毛細血管を通して酸素や栄養を供給しており、皮膚上の環境はさほど影響を与えないと考えられます。また円形脱毛症の脱毛部をマイクロスコープで観察していくと産毛の生える場所には角栓様物質(かくせんようぶっしつ)が見受けられる事が多くあります。角栓様物質とは正式な学術名称ではないようですが、世間一般に毛穴の詰まりと呼ばれているものです。頭皮の垢(角質)や皮脂が固まって毛穴を塞ぐ(栓の様子)もの(物質)という意味合いであると思われます。現在の一般的な風潮ではこの角栓様物質こそが毛穴を塞いで皮膚呼吸を妨げる髪の毛トラブルの原因として積極的に除去します。ただ前述のように産毛の生える場所に角栓様物質が見受けられる事から葵堂鍼灸院では角栓様物質に怪我が治癒する際にできるカサブタと同様な作用があるのではないかと想像しています。その検証の為に参考として角栓様物質の成分はオレイン酸であるという事があります。オレイン酸は皮脂の成分として含有されていますが、それ以外にもオレイン酸の供給源があります。それは皮膚常在菌と呼ばれる人間の皮膚上に生息する無数の細菌が作り出しているものです。皮膚常在菌の中には表皮ブドウ球菌という一般的に善玉菌と呼ばれる細菌があります。この表皮ブドウ球菌は皮脂を分解してオレイン酸を作り出す事により肌を弱酸性の良い状態に保つ為に必要な細菌です。産毛の生えてくる状態の良い脱毛部は皮膚常在菌の働きが活発であり、オレイン酸の産生が多いため角栓様物質が形成されるとも考えられます。つまり角栓様物質は治癒の過程の状態であり、皮膚呼吸とは全く関係の無い話であると筆者は考えています。よって髪の毛に為に頭皮の皮脂を積極的に洗い流す必要性はあまり無いと考えています。

 
≪まとめ≫
 筆者の考える理想のヘアケアとは洗浄力の弱いシャンプーで優しく洗う事。もし洗髪を必要以上に行えば頭皮に生息する皮膚常在菌が除去され過ぎてしまう可能性があります。第二章の『生え期』で述べましたが角栓様物質が見られるところに産毛が生える事は髪の毛が作られる際に皮膚常在菌の関与も可能性として考えられます。皮膚全般に視点を移せば手にできる主婦湿疹などは家事などで度重なる手洗いを行う事から皮膚の保護機能である皮脂が奪われ皮膚常在菌も除去されることで発症します。
乾燥は思いもよらぬ皮膚トラブルを引き起こす原因になりかねません。個別的には脂性の方も乾燥肌の方もそれぞれいらっしゃるので一概には言えませんが、社会生活を営む上で周囲の方に不快感を与えない程度の洗髪頻度(凡そ1日〜3日に1度程度)でよいのではないかと考えています。また理美容室でのパーマやヘアダイについては筆者の考え方としてはパーマは髪の毛にかかる負担が大きく思えるため賛成できません。ヘアダイは色調がとても明るくなるものを除いてはさほど影響の無いように思えます。医師により見解は異なると思われますが、筆者に相談に来られる方々の主治医からヘアダイは禁止されていないという話を聞くことも多くあります。