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円形脱毛症の原因となり得る事柄を解説しています

来院される方々のお話からの推察です

ERVICE&PRODUCTSEWS&COMPANYRECRUITNTAC第四章
円形脱毛症の原因探究


この章では筆者が今まで見聞きしてきた円形脱毛症の様々な情報を提示してそれぞれについて考察します。

(1)円形脱毛症が発症した原因について
筆者の鍼灸院へ治療に来られた方々に円形脱毛症発症の原因と考えられるものは何かを尋ねています。 その中で複数人から同じ回答があったものの中で印象的な幾つかを紹介いたします。
原因(1)ストレス
圧倒的に多くの方々がストレスを原因に挙げられます。対人関係、仕事関係を中心にお話しされる方が多いですが、世間には円形脱毛症の原因はストレスであるという定説があるように思えます。それゆえ円形脱毛症に罹患した方々は日々のストレスが円形脱毛症を招いたと結びつけて考えやすい構図があるようです。実際に強いストレスにより発症される方も大勢居られますが、すべてのストレスが円形脱毛症に結びつくわけではありません。原因とされるストレスと今まで感じてきたストレスとの性質の違いや、長期にわたるストレス、単発的なストレス、ストレスの強弱など明確な線引きをしにくく、また原因となるストレスが解消した場合に症状の寛解が起こるのかどうかも明確にいう事ができないのが実情です。東洋医学的にストレスによる発症である場合、内熱(ないねつ)や肝鬱(かんうつ)と呼ばれる証(しょう:東洋医学上の見立て)が立つことが多いです。
原因(2)首や背中のコリ
現代はいたるところでパソコンを使用する機会が大変多い状況です。また携帯電話などの使用による眼精疲労を覚える機会も多く、それに伴い首肩の凝りを訴える方々が急増しています。筆者の鍼灸院に円形脱毛症の相談で来院される方も首肩の凝りや痛みを感じているが大変多い状況です。首肩の凝りは頭皮を管理する神経や血管の走行を障害している場合も多く頭皮環境、曳いては円形脱毛症の発症に関与する場合もあると考えています。東洋医学的には首肩の凝りの種類や性質にもよりますが頭皮の状況と無関係ではありません。後述する第八章の内容とも関係します。
原因(3)引っ越し
引っ越しを契機に円形脱毛症が始まったと訴える方が多いのも事実です。少し意外な気もしますが引っ越しにかかわる負担や新しい環境など、前述のストレスに多少関係する事柄かもしれません。

(2)葵堂鍼灸院が考える円形脱毛症発症    のきっかけとなり得るもの(順不同)
これは円形脱毛症治療に来院された方々から伺った話の中で筆者が特に注目した出来事です。罹患者ご自身は原因と思われていることは少ないようですが、以下の事柄の起きた時期と発症時期との相関関係があるように思えた事を挙げてみます。

原因可能性(1)
 長引く(1か月以上)風邪

円形脱毛症が始まった、あるいは幾つかの円形脱毛症はあったが風邪が長引いた後に症状が一気に悪化したと訴える方々が案外多くいらっしゃいます。すべての風邪が悪化につながるわけではありません。また風邪といってもインフルエンザや一般的な風邪の違いや、症状の中でも咳や熱、鼻水といった共通事項があるわけではありません。ただ、風邪の症状が治まるまでに一か月以上費やしたような場合の直後から抜け毛が増える事が多いように思えます。円形脱毛症の特徴として免疫が髪の毛を攻撃する事から考えると、ウイルスや細菌と戦っている最中に免疫システムに炎症を引き起こす何かしらの変化が起きたと考えられます。 東洋医学的に解釈では、東洋医学上の邪気(この場合風または寒)が気血の流れを阻害したためと考えます。

原因可能性(2)
 肩関節周囲炎(五十肩・四十肩など) 

円形脱毛症が発症する数か月以上前から肩の不調が始まる方も、発症してから肩に不調が生じる方も多く見受けられます。これは肩にかかる痛みのため首肩の運動が抑制される事やそれに乗じて発生する筋肉疲労が頭皮に影響を及ぼしていると考えます。東洋医学的には身体上方の気のバランスの崩れや肝(かん)腎(じん)脾(ひ)等の経脈が大きく関わっている事が多いです。

原因可能性(3)
 ピアス

円形脱毛症が始まった、あるいは症状が急に悪化した直前にピアスを開けている方も時折見受けられます。これも全ての方が関係するわけではありません。東洋医学的な解釈では耳は腎(じん:少陰腎経という腎臓に関係の深い気の流れ)に関係します。その腎に穴を開けた為腎が強く影響を及ぼす髪の毛に不調が起きたと考えられます。他には身体上部の1部に穴を開けた事で気のバランスが崩れ頭部に失調が起きたとも考えられます。

原因可能性(4)
 虫歯や抜歯

時々訴える方を見受けられる程度であり全ての抜歯が関係するわけではありません。相談に来られる方の中では特に親知らずを抜歯した後に円形脱毛症の悪化を訴える方々が見られることです。抜歯後の痛みや歯科治療の回復経過状況などにはまだあまり共通事項が見い出せていません。これも前述のピアスと同じく身体上部の気のバランスの崩れから起こり得るものと考えています。ただ歯科治療はとても重要大切であり、治療せずに放置する事も気のバランスを崩す結果を招きます

原因可能性(5)
 痔

痔の症状と円形脱毛症の症状の程度が比例している方々を見受ける事があります。 東洋医学的には肛門に関係する経脈(けいみゃく:気の流れ道)と頭部を管理する経脈は同一のものです。痔を引き起こす背後には当然飲食の影響も強くありますが東洋医学上の湿(しつ)・熱(ねつ)などの邪気(じゃき:体に悪い影響を及ぼす気)が関わっています。

原因可能性(6)
 飛行機

旅行や出張などで飛行機に乗ってから症状の悪化が生じたと訴える方々も少数ですが見受けられる事があります。気温・湿度・気圧やまたは放射線など明確な原因は不明ですが、機上の環境が髪の毛や頭皮に影響を及ぼす可能性を考えています。航空会社から公表されている機内の環境は気温22〜26度、湿度は長時間飛行で20%以下、気圧は0.7〜0.8気圧となっています(航空会社HPより)。このデータから東洋医学的な解釈を加えるならば邪気の一種である寒(かん:寒さ)または燥(そう:乾燥)が頭皮に影響を与える可能性を考えています。そして機内の気圧が及ぼす影響について考える際の参考として、鍼灸治療での高山病治療を取り上げてみたいと思います。鍼灸では高山病に合谷(ごうこく)という経穴(けいけつ:ツボの事)に鍼をして治す治療法があります。合谷の作用はいろいろありますがその中でもこの高山病の場合「理気(りき:気をめぐらす事)」が働くとされています。気圧が低いという事は高山病と同じように考えて空気が薄い事から気虚(ききょ:気が少ない事)になり易く気が巡りにくくなる可能性が考えられます。よって飛行機搭乗後の症状悪化は気虚が大きな影響を及ぼすのではないかと推察しますが、明確にはまだ分かっていません。

原因可能性(7)
アイスクリーム類

季節に関わらず市販のアイスクリーム類を多食される方に円形脱毛症の悪化が見受けられる事が多くあります。アイスクリームの種類は一般的なアイスクリームをはじめ、かき氷やシャーベットなども含まれます。 推測ではありますが、糖分や冷感が身体に何かしらの影響を及ぼしていると考えられます。東洋医学的にアイスクリーム類を考えた場合、甘さは湿(しつ)冷たさは寒(かん)が消化器官を司る太陰脾経(たいいんひけい)や陽明胃経(ようめいいけい)に悪い影響を及ぼしていると考えます。

原因可能性(8)
魚の目、タコ、巻き爪

筆者の鍼灸院に円形脱毛症の治療を受けに来られる方の中で上記の魚の目・タコ・巻き爪を患っている方がいらっしゃいます。殆どのものは関係ない事が多いのですが、数年以上同じ場所にあるような場合や円形脱毛症発症よりも古くから患っている場合、または魚の目・タコ・巻き爪がその方の脱毛症のある場所と経絡上関係のある部分に存在する場合に円形脱毛症発症と関係があると考えています。実際に筆者が鍼灸治療を行う上で魚の目・タコ・巻き爪の治療をして円形脱毛症の改善が見られたケースが何例かありました。円形脱毛症は主に頭に発症するものですが手足の治療で改善するケースもある事は東洋医学的な見地ではあまり珍しい事ではありません。東洋医学では疾患はあくまでも気の乱れが引き起こすものであり、経絡上相関する部分の変異は証立て(東洋医学の診断技術)や治療点として重要な意味を持ちます。